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30分で1000個売れるケーキを製造!『グルテンフリー工房mincle』とは?

30分で1000個売れるケーキを製造!『グルテンフリー工房mincle』とは?

2021.06.16

圓井菜都美

著者イメージ

元保育園の栄養士。現在『グルテンフリー工房mincle』でお菓子の開発・製造する圓井菜都美のこれまでの経緯を紹介します。

esyでもキャストとして活躍中の栄養士Natsumiさんの手掛ける『グルテンフリー工房mincle』が、先日テレビで取り上げられ約3000個の注文が入ったそうです!

現在、日々製造で大忙しのNatsumiさんにこれまでの経緯を取材してみました。

『グルテンフリー工房mincle』誕生とNatsumiが保育園栄養士になるまで

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Staff

いつも取材する側だと思いますが、今日は取材される側です。お気持ちはいかがですか?

 

Natsumi

自分のことを話すのはちょっと緊張しますが、色々お話したいと思います。どうぞよろしくお願いします。

 

Staff

早速ですが、Natsumiさんの手掛ける『グルテンフリー工房mincle』について教えていただけますか?

 

Natsumi

はい。『グルテンフリー工房mincle』は2020年の春に立ち上げたばかりの小さなお菓子工房です。友人たちにも手伝ってもらって、壁紙やキッチンのタイルを張ったり、ペンキで塗ったり、菓子工房として保健所に通すのに必要な二層シンクも買ってきて、工房の代表のお父様につけていただいたり(笑)。本当に手作りをして皆で作り上げた工房です。そこで一から商品開発を始めて、稼働し始めたのが20204月なので、ちょうど1年ほど経ちました。

 

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Staff

たった1年でテレビに紹介されて、今では神保町にお店もプロデュースされたんですよね?凄いですね!

 

Natsumi

神保町のお店は、プロテインスタンドで『mincle』のケーキも置かせてもらってるんです。プロテインジュースやスープも開発させていただいて、徐々に『食』のお仕事の幅が広がっていることを嬉しく思っています。

※神保町 プロテインスタンド『ヘルスタ~health up protein stand~』https://healthsta.jp/

 

Staff

是非、お店に伺わせていただきます!それでは、Natsumiさんご自身のことをお聞かせいただければと思うのですが…。紹介ページにもあるようにNatsumiさんは元保育園の栄養士さんなんですよね?

 

Natsumi

はい。でも、元々なりたかったのは調理師でした。両親が料理を作って振る舞うことが好きで、人を招いてホームパーティーをしたりしていて。小さい頃からそんな両親たちの姿を見ていて、私も自分の作った料理でおもてなしをしたいな~と思っていました。調理師の道を調べていた時に、専門学校のカリキュラムに栄養学というものが入っていて、栄養に興味を持ちました。食べることは一生付き合っていくことだし、食を振る舞うにしても、栄養を学ぶことは大事だと思うようになり、調理師ではなく相模女子大学の学芸学部食物学科食物学専攻(20216月時点:栄養科学部健康栄養学科)に進むことに決めたんです。

 

Staff

そうだったんですね!確かに食べることは一生のことだし、元々料理がお好きなら栄養学へ興味を持たれるのも分かります。そこからどう進んできたんですか?

 

Natsumi

3年生の実習の時に社員食堂の現場に入ったんですが、それが転機でした。私たちは目しか出ていないユニフォームに身を包み、一生懸命社食を作っていたんですが、食べに来られるOLさん達が本当に綺麗で素敵で、なんか憧れちゃったんですよね。それで、なんとなく栄養士じゃなくていいかなと思ってしまって、卒業後は表参道のイタリア菓子専門店で働く事にしました。元々お菓子作りも好きだったし、スタバでアルバイトもしていて接客も好きだったんです。なのでお菓子を作ってラッピングして接客して…というのが素敵だなーと思って就職を決めました。

 

Staff

では、まずは栄養士の資格は関係のない場所で働いてたんですね。

 

Natsumi

そうなんです。でも、その時の経験は『mincle』での商品開発に活きていて、無駄なことは1つも無かったなと思っています。ただ父からは、せっかく栄養士の学校を卒業したのにどうして栄養士をやらないのか?とずっと聞かれました。一度やってみて違ったら転職して良いし、1度でいいから栄養士になってみるべきじゃないかと言われて。それもそうだなと思って、大学の時の先生に相談したんです。そしたら、まずは保育園で栄養士をしてみたら良いんじゃないかとアドバイスを貰って、そこから栄養士の道に進むことにしました。

保育園栄養士としての仕事と葛藤

Staff

そこからついに栄養士の道に進むんですね!

 

Natsumi

そうなんです、ようやくここから(笑)。たまたま住んでいる駅の隣の駅の保育園に勤めることになったんですが、2階が保育園、1階が老人ホームになっていて、どちらの食事も学ぶことが出来ました。老人ホームでは通常食が召し上がれない方もいて、その方達へのとろみ食や、ミキサーをかけての食事についても知ることが出来ました。

 

1年間保育園と老人ホームでの食事を学びながら働いて、次に主任栄養士として異動した保育園との出会いが、私のこの後の方向性を大きく左右しました。この保育園は、白砂糖・マーガリン・ホットケーキミックスは使わない、出汁をちゃんととる、塩は精製されていないあら塩使う…など、給食の食材や調理にこだわる保育園だったんです。そこで働くうちに、自分が食べていたものの塩分の多さとか、味の濃さが気になるようになってきて、外食に行ってもしょっぱいな~とか分かるようになってきたんです。舌が徐々に変わってきて、一度友人を招いて料理を作ったら、味が薄いって言われてしまったこともありました(笑)。

 

だから、あぁ舌って変わるんだな~と思いました。今の子たちって、コンビニ菓子だったりファーストフードだったり、添加物が入っているものや味の濃いものを手軽に食べられちゃうから、小さい頃から舌が慣れちゃうんだろうなと思いました。

 

Staff

私自身も、よく学校の帰り道なんかに、ファーストフード店通ってましたね~…。でも最近色々気にするようになって、やっぱり添加物や白砂糖が入っている食事のとりすぎは良くないなと思います。

 

Natsumi

そうなんですよね。気にしすぎも疲れちゃうんですが、なんでも取りすぎは良くない。少し気にするだけでも変わってきますからね!ちなみに、保育園ってお迎えが遅い子供に補食を出すことがあるんですが、大体の保育園は、菓子パンとかおせんべいを出したりするんですね。でも、この保育園は補食も一汁三菜。本当に徹底していて、たまに出すおやつもケーキなんかは特別な時だけで、おにぎりやふかしたサツマイモだったんです。

 

この保育園の後も、同じ系列の保育園に勤めたので、この食事の考え方に慣れていきました。でもこの後、園児だけで200人というマンモス保育園に異動になるんですが、そこでやっぱり保育園の食事で出来ることって限られてくるんだなと理解が深まっていきます。

 

このマンモス保育園は調理師も栄養士も数人いて、食事には化学調味料も使うし、白砂糖も使う。本来はこっちの保育園の方が多いんですけれど…。栄養の計算しているときに、保育園の給食では栄養素がほとんど取れていないことにハッと気づいたんです。おやつは小麦粉とマーガリンと白砂糖を基本使って作ります。型をマフィン型にしたり、パウンドにしたり形を変えるくらい。でも、毎日の取り組みの中で、大きく変化させることは出来ないし、給食を変えることってかなり難しい事なんだなと分かりました。

 

親御さんたちにとって、給食ってありがたい事だと思うんです。実際にそういうお声を沢山聞いてきましたし、給食で栄養が摂れていると思っている親御さんたちって結構多いんですね。でもそれは違うんです。栄養は摂れていない場合の方が多い。これが本当に成長過程の子供たちに出すべき『食』なのかと悩むことも多かったです。だから親御さんたちに、お子さんの給食以外の朝ごはんや夜ごはん、お休みの日のおやつを、もう少し気にしてもらいたいなと思いました。

 

この頃、管理栄養士で沢山本を出されている木下あおいさんの本と出会いました。その本の中で1番心に残っている言葉は、『自分の身体は、自分が食べたもので作られている』という言葉でした。本当にその通りだなと思ったし、自分自身の意識がどんどん変わっていくタイミングでした。栄養士の道じゃなくて、もっと皆の意識を変えられる場所があるんじゃないか、と思うようになりました。

料理教室とグルテンフリーグラノーラ

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Staff

その時のNatsumiさんの気持ちが良く伝わります。何かを変えたいけど、変えられない状況にヤキモキされていたんですね…。そしてその頃からNatsumiさんの次のステージが始まっていくんですね?

 

Natsumi

そうなんです。ちょうどその頃友人たちから料理を教えてほしいと言われて、週末に教えたりしていたんです。その矢先、手作りのグラノーラをいただくタイミングがあって、「グラノーラって作れるんだな~」と興味が沸いて自分で作ってみることにしたんです。でも、せっかくならアレルギーの子供たちでも食べられるように、グルテンフリー(小麦粉不使用)で、白砂糖・卵・乳製品不使用で作ってみようと思って、色々試してみたんです。そうしているうちに自分のレシピが固まりました。

 

そんな時、実家に住んでいる姉や姉の友人たちからグラノーラの作り方を教えてほしいという話があって、実家に帰るタイミングで料理教室を開いたんです。それが凄く好評で、そこからまた実家に帰る度にグラノーラを教えたり、他にもマクロビとか食に興味のあるママさんたちに向けた料理教室を開くようになったんです。

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栄養士の仕事もやめて、料理教室を開いたり、アルバイトをして生計を立てるようになりました。そんな日々を過ごしている中、友人から銀座のイベントで食のブースが空いているから、出店してグラノーラを売ってもらえないか、という誘いを受けました。その頃料理教室の様子なんかをSNSに載せていたので、それを見ていた友人が声をかけてくれたんです。せっかくだからやってみようかなと思い、家族総出でグラノーラを焼いて詰めて、イベントに出品したんです。そしたら、そのグラノーラを購入してくださった方のご友人が食べて感激してくれて、ぜひ商品化したいと猛プッシュを受けました。その友人こそが、今の『mincle』の代表なんです。何個か買っていかれたんですが、後から聞いたら代表が1人で全部食べちゃっていたそうです(笑)。

 

Staff

それは凄い出会いですね!!でも、Natsumiさんが料理教室を開いていなかったら、そのグラノーラが無かったら、今の『mincle』は存在していないんですもんね…。

 

Natsumi

はい、本当にそうなんです。グラノーラの商品化も最初は断りました。やっぱり凄く大変なイメージがあったし、作るだけってわけにもいかないし。それでも代表に何度も押されて(笑)。全部やるから一緒に商品化させてほしいと言われ、そこから最初はグルテンフリーのグラノーラをとにかく焼き続けて、手作業で詰めて、販売を始めました。スーパーに卸すことが決まったときは代表や友人たちと寝ずに3日間かけて製造したり(笑)、青山のファーマーズマーケットに出店が決まってからは毎週土日に朝から夕方まで手売りしたり、本当に大変なことがたくさんありましたが、それらがすべて今につながっています。

 

Staff

本当に色んな事があって、想いがあって、ここまで来たんですね。過去のご苦労が目に浮かびます。それでは最後にぜひ何か一言いただいて、この取材を終わらせていただきたいと思います。

 

Natsumi

mincle』の基盤を作ったといっても過言ではないグルテンフリーのグラノーラは、名古屋の工場での製造を委託し、現在の私は工房でケーキを作る毎日です。今では、大学時代の栄養士の友人もアルバイトとして工房に来てくれて、製造の相談をしたり大変な時期も一緒に頑張ってくれて、本当に感謝しています。多い時には4~5人で製造にあたることもあって、あぁ仲間たちといっしょに作り上げることが出来ているんだな、と嬉しく思います。色んな過程を経て、今こうしてケーキを作って多くの方に喜んでいただけていると思うと、幸せだなーと心から思います。

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mincle』ではテーマの言葉があります。

美味しくて思わず笑顔になるおやつ、

Healthy+Safety=Delicious

この言葉を実現していこう!と皆で決めているんです。

なので、この言葉をモットーに、これからも美味しくて身体に優しいギルトフリースイーツを製造していきたいと思います。今日は本当にありがとうございました!

 

店舗紹介

【グルテンフリー工房mincle

https://www.mincle.jp/

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